クレジットカードの利用料金を滞納したら信用情報は悪化する

「クレジットカードの支払い日なのに口座にお金が入ってなかった・・これって信用情報とかに傷がつくんじゃなかったっけ・・・」

クレジットカードの支払いに遅延が発生した場合、自分の信用情報に悪影響が出始めます。

信用情報は正に自分の信用力を示すものであり、悪影響が出ればクレジットカードを強制解約されてしまうおそれもあります。

しかし、信用情報は1日遅れたからといって即座に悪化するわけではありません。

信用情報の悪化は段階的に進んでいくため、それほど慌てる必要はないのですが、やはり仕組みを知った上で安心したいですよね。

今回は信用情報の内容と遅延による影響を詳しく解説していきます。

信用情報が本格的に悪化する期間なども詳しく説明していくため、本記事を読めば信用情報の知識と遅延後の対処法を身に付けることができますよ。

1.クレジットカードの滞納は信用情報が悪化する

ここでは信用情報の悪化がどのような影響を及ぼすのかを具体的に説明していきますが、まずは知っているようであまり知られていない信用情報の内容から見ていきましょう。

①信用情報は個人情報が満載!

よく勘違いされるのが、『クレジットヒストリー=信用情報』ですが、クレジットヒストリーは信用情報のほんの一部にすぎません。信用情報のおおまかな内容は次のとおりです。

個人情報 〇氏名、生年月日、自宅住所や電話番号、家族構成
〇勤務先の住所や電話番号
〇運転免許証番号やその他の身分証明書の番号
契約に関する内容 〇年収
〇現在の会社における勤続年数
〇契約している健康保険の種類
〇契約している各種ローンと支払い状況
〇契約しているクレジットカードの使用履歴
〇割賦契約の内容と残債
金融機関の使用履歴 〇クレジットカードや融資を申し込んだ会社名や年月日が記載されている
〇この情報の保存期間は契約を申し込んだ時点から6か月間

上表のとおり、信用情報にはクレジットカードに関する情報だけでなく、他の契約情報や、個人と勤務先に関する情報の詳細まで記載されています。

クレジットカードの新規発行審査はこの信用情報を元に審査するのですが、年収や勤続年数、契約しているローンなどが書かれているのですから、審査のプロであれば数年先の収入や支出、カードの支払い能力などおおまかなことはわかってしまいます。

②信用情報は3つの機関で保有している

信用情報は下表の3つの機関で取り扱っています。
CIC(シーアイシー) 〇主にクレジットカード会社と信販会社が利用
〇最も利用が多い信用機関
JICC(日本信用情報機構) 〇主に消費者金融会社と信販会社が利用
〇利用数はCICに次いで第2位
JBA(全国銀行個人信用情報センター) 〇主に銀行が利用

それぞれの機関で持つ信用情報は、3機関の間で共有はしていないため、例えばCICのみ加盟している会社はJICCで保有している信用情報を見ることができません。

信用情報は個人情報ですから、管理が非常に厳格なんですね。

ただし、この決まりに例外があります。それがブラックリストです。

③ブラックリストは3機関で共有できる情報!

正確に言えばブラックリストという実物が存在しているわけではありません。
クレジットカードの支払いの滞納のほか、お金を借りるにあたって信用を損なう行為が信用情報に記載されることを『ブラックリストに記載される』と表現しています。

以下の表現も、すべてブラックリストに記載されることを意味しています。

o信用情報に傷がつく
o信用情報の異動
o金融事故

このブラックリストは、CRIN(クリン)というシステムに管理されており、3つの信用機関で共有されているため、いずれかの信用機関に加盟していればすべてを閲覧することができるのです。

つまり、一旦ブラックリストに載ってしまうと、支払いの遅延情報などがほぼすべてのクレジットカード会社に知られてしまうということになります。

今まで関わりを持っていない会社のクレジットカードの申し込みをしても、ブラックリストに載っていればまず審査には通らないでしょう。

一旦ブラックリストに載ってしまうと、クレジットカードに関しては非常に不利な状態になるため、できる限り避けたいですね。

④ブラックリストに記載されてしまう滞納期間は61日!

クレジットカードの支払い遅延が生じたからといって、すぐにブラックリストに載るわけではありません。

支払いの遅延から数日経つと、信用情報には支払いの遅延があったという記録が付きます。その後も遅延が続き、遅延期間が61日以上に達した場合にブラックリストに掲載されてしまうのです。

ならば、60日以内なら何回遅延してもいいのかと言われれば、そんなことはありません。

たとえ少しの期間の遅延でも信用情報には遅延の記録が残りますし、何回も繰り返せば悪質とみなされ、強制解約にもなります。

強制解約された場合もブラックリストに記載されてしまうため、支払いの遅延はできる限り避けるべきです。

⑤ブラックリストに載る期間は決まっている

ブラックリストに記載される情報には期間が定められており、これは信用機関によって異なります。詳細は下表のとおりです。

信用機関 内容 期間
CIC 61日以上延滞 5年
3か月以上の延滞 5年
債務整理・破産申し立て 5年
JICC 61日以上延滞 1年
3か月以上の延滞 5年
債務整理・破産申し立て 5年
JBA 61日以上延滞 5年
3か月以上の延滞 5年
債務整理・破産申し立て 10年
最も短いのはJICCの61日以上の延滞情報ですが、それ以外はすべて5年以上と長期に渡って保存されます。

⑥クレジットカード以外でもブラックリストに入る可能性がある!

クレジットカードの支払いの遅延や強制解約以外にも、ブラックリストに記載されてしまう可能性があります。
ここでは身近に起こり得る例は次のとおりです。

o債務整理・破産申し立てをした場合
o携帯電話の割賦契約の遅延
o連帯保証人になった場合
o家賃の滞納
o奨学金の滞納
oクレカや消費者金融などへの短期間の多重申し込み

では、詳しく見ていきましょう。

●債務整理・破産を申請した場合

債務整理とは借金の支払いが困難になり、借金を減額・免除することです。破産は支払い義務がある養育費・税金を除く、全ての借金をゼロにする行為を指します。

いずれも借金の支払いができないための行為であり、ブラックリスト行きです。

●携帯電話の割賦契約の遅延

ドコモ、auはCIC、ソフトバンクはCICとJICCに加盟しています。つまり、携帯電話に関する情報も信用情報に登録されているということですね。

携帯電話本体を購入するとき、割賦契約にした場合はローンになるため、これに関わる情報は信用情報となるのです。
よって、支払いを61日以上遅延すればブラックリストに記載されてしまいます。

●連帯保証人になった場合

お金を借りた人が61日以上返済を遅延してしまった場合、借りた本人だけでなく連帯保証人もブラックリストに記載されてしまいます。

連帯保証人の行動はまったく関係なく発生してしまう事例です。

たとえ遅延が発生したとしても借りた本人が教えてくれることはないでしょうから、非常に気づきにくく厄介なケースであると言えるでしょう。

よって、親族だから、信用できる人だから、と言って安易に連帯保証人にはならないことをおすすめします。

●家賃の滞納

アパートやマンションの賃貸契約をする際、借りる本人と大家の間に保証会社を入れている場合は、家賃を滞納するとブラックリストに記載される可能性があります。

保証会社の系列によって対応が違うため、この限りではないのですが、基本的には滞納がブラックリストに結び付くと考えてください。

●奨学金の滞納

奨学金を独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)から借りた場合、滞納が発生した場合はブラックリストに記載される可能性があります。

現在はJASSOから借りた場合のみですが、これから信用情報を扱う団体が増える可能性もありますので、奨学金を借りる場合は注意してください。

●クレカや消費者金融などへの短期間の多重申し込み

数か月という短い期間に複数の申し込みをした場合、ブラックリストに記載されてしまうことがあります。

普通ならやりそうもないこの行為ですが、最も気を付けたいのは新規契約のキャンペーンです。新たにカードを作るだけで数千から数万のポイントがもらえるため、一見お得に見えますが、自分の信用情報と引き換えです。

⑦支払い滞納の時効は5年!

クレジットカードの未払いには5年の時効があります。未払いした日から5年間一度も支払いをしなければ時効成立となり、支払いをする必要がなくなるのです。

しかし、5年の間に少しでも支払いをしたり、何らかの形で自分の借金を認めてしまうと時効期間はリセットです。また、裁判中は時効自体がストップします。

クレジットカード会社は時効の成立を避けるため、ブラックリストに記載してからも支払いがない場合は延滞者を起訴し、裁判を起こします。

この裁判によって強制執行の許可が出された場合、クレジットカード会社は延滞者の財産や給料を差し押さえる権利が与えられますので、こうなってしまうと支払いの催促を無視することはできません。

よって時効はありますが、成立は極めて難しいと言えるでしょう。

2.クレジットカードの滞納をした場合の対処法

クレジットカードの滞納にはさまざまな理由がありますが、基本的に以下の2つに大別できます。

o支払うお金はあるけど、何らかの理由で口座にお金が入っていなかった
o支払うお金がない

ここでは、上記のそれぞれの対処法について解説していきます。

①支払うお金がある場合は速やかに連絡を!

支払うお金はあるのに滞納してしまった場合は、すみやかにクレジットカード会社に連絡し、指定の口座への入金や再引き落としを待ちましょう。

また、海外出張などが原因で十数日気づかなかった場合でも、気づいた時点で速やかに連絡することをおすすめします。

信用情報に傷がついてしまうのは避けられませんが、支払うお金はあるのですからブラックリストに記載されることだけは避けるべきです。

②支払うお金がない場合もまずは連絡

支払うお金がなくてもまずはクレジットカード会社に連絡を取り、滞納理由や今後の返済計画などを素直に伝えてください。場合によっては分割支払いが認められる場合もあります。

ただし、この場合は支払いが終わるまでに遅延損害金が発生するため、支払い金額は元の額よりも多くなります。

これでも解決に至らない場合は、専門機関に相談してみましょう。『多重債務ホットライン(電話番号:0570-031640)』では債務の相談を受け付けており、内容によっては弁護士カウンセラーを紹介してくれます。

弁護士カウンセラーを紹介された場合は、共に任意整理を進めていきます。任意整理とは、クレジットカード会社との交渉を弁護士が担当し、本来発生する遅延損害金や利息の減額や免除を行うことで、月の支払いを軽くすることです。

本来弁護士に任意整理を依頼する場合は弁護士費用がかかりますが、多重債務ホットラインを通した場合は無料で行うことができます。

3.ブラックリスト扱いになると起こるデメリット

ブラックリストのデメリットは基本的に1つだけですが、30代以上の方はブラックリストから消えた後も気を付ける必要があります。では詳細を見ていきましょう。

①クレジットカードの新規発行ができない

ブラックリストの唯一のデメリットは、リストに載っている間はクレジットカードの新規発行ができないことです。

内容はこれだけなのですが、ブラックリストに記載されているということはすでにクレジットカードは強制解約されているため、実質クレジットカードの使用禁止ということになります。

クレジットカードの用途が幅広い現代では重いデメリットです。しかも、そんな状態が大抵の場合5年間も続いてしまいます。

意外といけるのがイオンカードです。イオンカードの審査については下記が参考になります。

イオンカードの審査難易度とは?主婦や学生でも気軽に申し込める万人向けカード!

②ブラックリストから消えた後も要注意!

ブラックリストから消えた後の信用情報の契約に関する部分は、何も記載されていない真っ白な状態になります。

業界では『スーパーホワイト』と呼ぶのですが、年齢が30代以上の方はこの状態にも注意が必要です。

なぜなら、スーパーホワイトの状態ではクレジットカードの新規発行審査が非常に通りにくいからです。

現代社会において、クレジットカードが必要な場面というのは多岐に渡ります。そのような社会に生きていて、30代になってもクレジットカードを1枚も作ったことがないという可能性は非常に考えにくいのです。

確かにクレジットカードを持ちたくない現金主義の方もいらっしゃいますが、ブラックリストに記載された人の数に比べればその数はごくわずかです。

このような理由から、クレジットカード会社は『スーパーホワイト=ブラックリストに載っていた』と判断する傾向にあります。

スーパーホワイトという状態でクレジットカードを作る場合は、比較的難易度の低いクレジットカードから始め、良好な信用情報を作り上げていく必要があると言えるでしょう。

③ブラックリストは信用情報以外のデメリットはない!

ブラックリストに載れば就職に不利だとか戸籍に傷がつくなど、さまざまなことが言われていますが、そのようなデメリットはありません。

なぜなら、そもそも信用情報は個人情報を扱っているため、誰でも閲覧できるものではないからです。ブラックリストはお金を借りることに関しては大きなデメリットがありますが、他の分野で使われることはありません。

4.ブラックリスト扱いにならないケース

ブラックリストは勘違いされることが非常に多いシステムです。ここではブラックリストに関係あると勘違いしやすい項目をまとめました。

①割賦払いをしていない携帯料金

信用情報に傷がつく行為として携帯電話の支払いがありましたが、これはあくまで携帯電話本体の代金を割賦払いにした場合です。

携帯電話本体を一括で購入している場合は、割賦払いをしていないためローンとはならず、信用情報に無関係な契約となりますので、たとえ支払いが滞納してもブラックリストに記載されることはありません。

②公共料金の遅延

遅延という言葉はブラックリストに深く関係していますが、電気代やガス代などの公共料金は滞納してもブラックリストには記載されません。

なぜなら、クレジットカードのように『その人の信用によって第三者がお金を代わりに払っている』わけではなく、現金で払っているからです。NHKの受信料やインターネットの支払いなども同様の理由で対象外になります。

ただし、これらの支払いをクレジットカード支払いにしていた場合は信用情報に関わりますので、滞納がブラックリスト入りに繋がることは覚えておきましょう。

③過払い金請求

過払い金の請求は、支払いが滞ることとは無縁の行為なので、基本的にはブラックリストに記載されることはありません。

ただし、例外行為もあるため、過払い金請求を行う場合にはかならず弁護士事務所や司法書士事務所に相談してから行いましょう。

また、ブラックリストには乗りませんが、過払い金請求を行った相手からは問題視される可能性は非常に高いため、新たなクレジットカード作成や借入は難しくなる可能性があります。

④家族や配偶者の信用情報は関係ない

自分の親や配偶者がブラックリスト入りしていたとしても、それによって自分の信用情報が不利になることはありません。

なぜなら、信用情報には家族がブラックリストかどうかわかる項目がないからです。基本的に信用情報の閲覧は本人のみであり、本人周辺の人間関係まで参照することは許されていないため、心配する必要はないですよ。

5.まとめ

今回は信用情報の悪化と、支払い滞納時の対処について説明しました。

ブラックリストのペナルティは重いものですが、滞納が即記載に繋がるわけではありませんので、滞納が発生した場合でも落ち着いて行動をすれば問題ありません。

また、お金がない場合でもやり方はあるということを覚えておきましょう。

一人で悩んで延滞期間を延ばすくらいなら多重債務ホットラインのような専門機関に速やかに相談した方がよい結果が得られます。

さらに、ブラックリストは信用に関する情報であり、それ以外には一切使われることはないことも覚えておいてください。ブラックリストは怖いものですが、この基本さえ知っておけば必要以上に怖がることもないですよ。